Web会議問題解決コラム その14：リモート研修の必要性と効果

リモートワークなど多様な働き方が推進され、研修もオンライン上で実施されることが多くなりました。
今回は、なぜリモート研修の需要が高まっているのか、またその効果について取り上げます。


なぜリモート研修が必要とされるのか

〇感染症予防のため
これまでは、研修といえば対面で行われることが一般的でした。
しかし、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、その予防のためリモートワークが普及し、研修もリモートでの実施が求められるようになりました。

会場で行う研修は、大人数が集うため密になりやすく、感染予防の徹底が難しいためクラスター発生のリスクがあります。
参加者が会場に集う必要がないリモート研修なら、感染リスクを回避でき、主催者も参加者も安心して開催、受講ができます。

〇多様な働き方に対応するため
リモートワークの普及により、場所を問わずにどこからでも仕事をすることが可能になりました。育児中や介護中の社員など、在宅で仕事ができる方が都合のよい社員も少なくありません。
さまざまな働き方に柔軟に対応するためには、研修もリモートで行う必要が出てきました。


リモート研修にはどのような効果があるか

〇準備の手間とコストが軽減される
リモート研修なら、会場の手配や参加者の人数分の設備や備品の準備をする必要がなく、そのための手間を減らせます。
これまでであれば、研修を行う際、社内に場所がなければ会場を借りる必要がありましたが、リモート研修であれば、その費用も不要です。
参加者の方も、会場に出向く必要がなければ交通費がかかりません。
主催者、参加者の双方にとってコストの負担が軽減されます。

〇研修の品質を保てる
会場などを借りて行われる対面での研修の場合、座席の位置によっては講師の姿が見えにくかったり、声が聞こえにくかったりといったことがあります。
座席の位置によって、研修内容に対する理解度に差がついてしまうこともあるかもしれません。
その点、リモート研修の場合は、受講者がパソコンやタブレットなどの端末から一定の状態で配信されるものを視聴するので、研修の内容に差が出るということはありません。

〇受講者の意欲を高める
リモート研修では、受講者の気が緩み、集中できないのではないかという懸念があるかもしれません。しかし、受講者一人ひとりの顔が画面上に映し出されていれば、講師を含め全員にお互いの様子がわかります。
これは、受講者全員が講師のいる方を見ている対面式の研修時より気が抜けず、緊張感を保ちながら受講することになります。
講師が一人ひとりに対して語りかけやすくもあり、受講者の参画意欲が高まります。

〇関係者が自由に出入りしやすい
研修の担当者や監督者が様子を見たいと思った時に、リモート研修の場合は、ネット上の会議室に好きなタイミングで入退室できます。
対面式の研修の場合は、様子を見たいと思っても、いつでも会場に出入りできるわけではなく、差し支えのないタイミングを見極める必要がありました。
ネット上の出入りなら、移動時間もかからず、自分の業務を行いながら効率よく研修の様子を確認することができます。

〇実践的なロールプレイングができる
リモートならではの環境を活かしてロールプレイングができます。
新入社員や接客の研修では、言葉遣いやマナーについて学びます。
例えば、電話応対なら、カメラをオフにして実際の電話のように顔が見えない状態にします。そして電話をかける役と、取る役を決めて演習します。相手の顔が見えない状態で演習することで、より実践に近い形で電話応対のやり方を学ぶことができます。
また、地域を超えたグループ分けも可能なので、面識のない受講者同士をペアにした演習も行え、より緊張感やリアリティが出て、実践力を鍛えることができます。


必要に迫られて増えてきたリモート研修ですが、いざ実施してみれば、従来の対面式の研修にはなかったよい効果が得られることもあるでしょう。