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2024.01.15

オフィス空間改善

オフィス空間改善コラム その36:オフィスの音問題を解決するサウンドマスキング

オフィスで働いていて、周囲の会話やパソコンのキーボードを叩く音が気になって、業務に集中できないということはありませんか。
そうした「少し気になるオフィスの音」問題の解決に役立つのが、今回ご紹介する「サウンドマスキング」です。

目次

サウンドマスキングとは

サウンドマスキングとは、マスキング音と呼ばれる特殊な音を流すことで、声や音漏れを気にならなくさせるシステムのことです。音を完全に消すわけではなく、重ねて他の音を流すことで会話や音漏れを聞こえにくくします。
マスキング音には、歌詞の入ったポップス曲などはかえって気が散ってしまうため、意味のない空調などの背景音や、川のせせらぎや波音の癒し効果もある自然音が使われます。

壁や天井に吸音素材を使用して音の漏れや侵入を防ぐ「吸音」や、部屋を密閉状態にして外部の音を遮断する「遮音」といった方法とは違い、サウンドマスキングは大がかりな工事を必要とせず、スピーカーを設置するだけで導入でき、低コストで済む音対策です。

サウンドマスキングとノイズキャンセリングの違い

ノイズキャンセリングは、波形が正反対の音同士をぶつけると音が消える、という現象を利用して、逆位相の音波を流して音を消す方法です。

それに対してサウンドマスキングは、人間が好む自然な周波数の音を流すことで、集中力を阻害する不快な音を聞こえにくくする方法です。人には、心地よい音が聞こえてくると、不快な音が聞こえにくくなるという性質があります。また、人間の脳には、無音で静かすぎても集中できないという性質もあるようです。サウンドマスキングは、そうした人間の性質を応用した仕組みと言えます。

サウンドマスキングの効果

例えば、自分が仕事をしている部屋の隣室で会議が行われているケースを想定してみましょう。
オフィスの音問題に対して何も対策がされていない場合は、隣室の会話を注意して聞いていると内容が推測できる程度に聞こえてしまうことがあります。そうすると、つい隣室の話し声に耳を傾けてしまい、業務が手につかないという状態になりがちです。
サウンドマスキングで対策されている場合は、会話していることはわかっても、内容まではわからないため、隣室の話が気にならず、業務に集中できます。

サウンドマスキングイメージ

オフィスでサウンドマスキングを活用する

オフィスのあらゆるスペースでサウンドマスキングを活用して、音問題を解決しましょう。

〇業務スペース

業務スペースでは、周囲の会話やパソコンの操作音に加え、最近ではWeb会議の音漏れもあります。サウンドマスキングの導入で、そうした気になる音の影響が小さくなり、自分の業務に集中しやすくなって、作業効率が上がります。

〇会議室や応接室

会議室や応接室の防音対策としても、サウンドマスキングは効果的です。会議室は、重要な話し合いが行われる場所ですし、応接室は社外の方も訪れる部屋です。会話の内容は重要事項や機密情報も多いため、部屋の前を通る人に内容が聞こえてしまうようでは、秘匿性を守ることができません。
サウンドマスキングを導入することで、秘匿性が守られ、安心して会話ができます。

〇オープンスペース

周囲に遮るものがないオープンスペースは、社員のコミュニケーションスペースや憩いの場として設けられていることも多いですが、あまり静か過ぎると会話がまる聞こえで、話しづらい雰囲気になります。
サウンドマスキングが導入されていると、リラックスした雰囲気で話がしやすくなり、社員間の交流も深まります。

オフィスにサウンドマスキングを導入することで、業務に集中でき、生産性の向上や情報漏洩の防止などの効果が期待できます。上手に活用して、居心地のよいオフィス空間をつくりましょう。

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